「ホームページを作るにあたり、何か用意しておくものはありますか?」
と質問されることは多いです。
準備が不十分なまま依頼を進めてしまうと、時間も費用も余計にかかってしまい、できあがったサイトに満足できないこともあります。
ここでは、フリーランスとして多くの案件に関わる中で見えてきた、依頼前に準備しておくべきポイントを4つにまとめました。これから制作やリニューアルを考えている方は、ぜひ参考にしてください。
※全体の流れから失敗しない発注方法まで体系的に知りたい方は、
「ホームページ制作発注 完全ガイド」も合わせてご覧ください。
まず大切なのは「なぜホームページを作るのか」をはっきりさせることです。
目的があいまいなまま進めると、デザインやページ構成がぶれてしまいます。
「いまホームページがないので、とりあえず作ってほしい」
「ホームページのことはよくわからないから、プロにお任せするよ」
どちらもよく言われます(笑)
ただ、このまま制作に入ってしまうと「誰に向けて」「何を伝えるために」作るのかが分からず、成果につながりにくいサイトになってしまいます。
だからこそ、最初に「このホームページは何のために作るのか」を一文で言えるようにしておくことが大切です。
難しく考えなくても、次の空欄を埋めるだけで目的の骨格ができます。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 誰に見てもらいたいか | 子育て中の30〜40代女性 |
| 何を伝えたいか | 手作りにこだわった商品の魅力 |
| 見た人にどう行動してほしいか | 問い合わせフォームから相談してほしい |
「◯◯(誰に)に、◯◯(何を)を伝えて、◯◯(どうしてほしいか)してもらう」という一文にまとめると、制作者にも伝わりやすくなります。
目的とターゲットの具体的な決め方は、「ホームページ制作:目的とターゲットの設定」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
ホームページ制作を依頼するときに、意外と見落とされがちなのが「自社の基本情報をきちんとまとめること」です。
デザインや構成を考える前に、まずは「自分たちがどんなビジネスをしているのか」を正しく伝える必要があります。
制作会社やデザイナーに伝えるために、基本的な情報を整理しておくとスムーズです。
| 情報 | 優先度 | 準備のコツ |
|---|---|---|
| 会社概要(名称・住所・連絡先など) | 必須 | 名刺や会社案内があればそのまま流用できる |
| 会社の歴史・沿革 | あれば尚良い | 年表形式にすると整理しやすい |
| サービスや商品の説明 | 必須 | 特徴・価格帯・対象者を簡潔に |
| 実績やお客様の声 | あれば尚良い | 許可を取った上で具体的な数字や感想を |
| 競合となる会社 | あれば尚良い | 2〜3社ほど、URLをメモしておく |
| 写真素材(外観・スタッフ・商品など) | 必須 | スマホ撮影でも可。人物写真は掲載許可を確認 |
ホテルや旅館であれば、これに加えて客室・館内設備の写真、宿泊プランの内容、周辺の観光情報なども早めに整理しておくと、公開までの時間を大きく短縮できます。
サイトリニューアルのご依頼で写真をいただいたのですが、すべて既存サイトに載っているものばかり。
せっかく新しく作り直すのに、情報も写真も古いままでは意味がありません。
また、歴史のある会社さんで「年表を作りましょう」とご提案したところ、自社の歴史をきちんと把握されていないケースもありました。
外から見れば強みになる部分が、社内では当たり前すぎて整理されていないことが多いのです。
ホームページ制作にかけられる費用はいくらくらいなのか、公開時期はいつなのか、
これらも先に制作者に伝えておくとスムーズです。
費用がわからない場合は、先に「いくらくらいかかりますか?」と聞いて、予算感を把握しておくのが良いでしょう。
私は予算感を聞かれた際、「30万円くらいからですかね」とお伝えしています。
そのうえで、予算に合わせて仕様を追加したり削ったりしてご提案しております。
| 依頼先 | 費用の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| フリーユンス | 20万円〜60万円程度 | 柔軟な対応、価格を抑えやすい |
| 制作会社(小規模) | 50万円〜150万円程度 | チーユ体制、対応範囲が広い |
| 制作会社(大手) | 150万円〜 | 大規模サイト・複雑な機能に強い |
※あくまで目安です。ページ数や機能、既存サイトの有無によって大きく変動します。
「いつまでに公開したいか」から逆算してスケジュールを組むと、依頼のタイミングも見えてきます。
| 公開希望日までの期間 | やっておくこと |
|---|---|
| 3〜4ヶ月前 | 依頼先の選定・相見積もり |
| 2〜3ヶ月前 | 目的・自社情報・参考サイトの準備、打ち合わせ開始 |
| 1〜2ヶ月前 | デザイン確認・原稿の準備 |
| 公開直前 | 最終チェック・公開作業 |
繁忙期の予約サイト更新など、公開時期が事業に直結する場合は、この逆算スケジュールを特に意識しておくと安心です。
複数の会社に見積もりを依頼する場合の比較ポイントは、「ホームページ制作の相見積もりで失敗しないための比較ポイント」にまとめています。
「こんなサイトにしたい」という参考例を用意しておくと、制作側との認識がすり合わせやすくなります。
ただし、同業種のサイトばかりを参考にするのは注意が必要です。
結果として似たようなデザインになってしまい、差別化が難しくなることがあります。デザイナー側も無意識に引っ張られてしまうからです。
参考サイトは3〜5件ほどに絞り、それぞれ「どこが良いと思ったか」を一言メモしておくと、制作者に伝えるときにスムーズです。
「デザインが好き」だけでなく「文章の書き方が分かりやすい」「予約ボタンの位置が押しやすい」など、具体的な理由まで書き出しておくのがポイントです。
こうすることで、オリジナリティのあるホームページに近づきます。
ここまでの4つを整理できれば、依頼前の準備としては十分です。
実際の打ち合わせでは、これらの情報をベースに、より詳しい要件をすり合わせていくことになります。
打ち合わせの場でどんな項目を確認しておくべきかは「ホームページ制作の打ち合わせで確認すべき10の項目」、さらに踏み込んだ要件(トンマナやKPIなど)をまとめる方法は「デザインの質は『オリエンテーション』で決まる」で解説していますので、あわせて読んでみてください。
また、ホームページは公開して終わりではなく、その先の予約や来店・宿泊までを含めた体験全体で評価される時代になっています。サイトの目的を考えるときは、「AIで見た目が均一化する時代に、差がつくのは『顧客体験』」のような視点も参考になるはずです。
ホームページ制作は「依頼したあと」よりも、「依頼する前の準備」がとても大切です。
目的・情報・予算とスケジュール・参考イメージを整理してから進めれば、無駄なやり直しや余計なコストを防ぎ、スムーズに制作が進みます。
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