「気づいたら会社のホームページ担当になっていた」
実はこれ、中小企業や個人事業主の現場で本当によくあるパターンです。
異動や退職者の引き継ぎで、ITやWebの知識がほとんどないまま任されてしまうケースを、私はこれまで何度も見てきました。
結論から言うと、最初から完璧を目指す必要はありません。
この記事では、Web制作歴20年以上の立場から、右も左もわからない状態から「一人前のホームページ担当者」になるために、最初の1ヶ月〜3ヶ月で何をすればいいのかを具体的な手順とチェックリストで解説します。
何かを学ぶ前に、まずは自社サイトの「今の状態」を確認することが先決です。
前任者から引き継ぎがあいまいなまま担当になると、ログイン情報すら分からず身動きが取れなくなることがよくあります。
以下の項目は、着任後できるだけ早い段階で確認しておきましょう。
| 確認項目 | 具体的に確認すること |
|---|---|
| 管理画面へのログイン情報 | WordPressなどCMSの管理画面URL・ID・パスワードが分かるか |
| ドメイン・サーバーの契約状況 | どこと契約しているか、更新時期・支払い方法はどうなっているか |
| 制作会社・保守業者の有無 | 過去に制作を依頼した会社があるか、現在も保守契約が続いているか |
| アクセス解析の有無 | Google Analytics・Search Consoleが設定されているか、閲覧権限を引き継げるか |
| 過去の更新頻度 | 最終更新日はいつか、放置期間がどのくらいあるか |
この5項目が分からない状態で「とりあえず勉強しよう」と本を読み始めても、実際に手を動かす段階でつまずいてしまいます。
まずは社内の情報システム担当や経理(契約書や請求書を管理していることが多い)に確認し、上記の情報を一つのメモにまとめておくことをおすすめします。ドメイン取得業者やサーバー会社への支払い履歴(クレジットカード明細や振込記録)から契約先をたどれることも多いので、心当たりがない場合はそちらも確認してみてください。
現状把握が済んだら、次は「このホームページは何のためにあるのか」を整理します。
会社の目標やビジョンに基づいて、ホームページが果たすべき役割を考えましょう。
この段階で迷ったら、上司や経営者に「このサイトで一番達成したいことは何ですか」と直接聞いてしまうのが早道です。
担当者だけで抱え込まず、目的をすり合わせておくと後の判断基準がぶれません。目的が定まっていないと、次に説明するSEO対策も「何のために順位を上げたいのか」があいまいなまま進めてしまい、遠回りになりがちです。
ホームページの基本的な仕組みを理解することは、効果的な運営に欠かせません。
すべてを深く理解する必要はありませんが、以下の3つは押さえておきたいポイントです。
もし自社サイトがWordPressで構築されているなら、まずは管理画面の基本操作に慣れることが最優先です。
投稿の編集方法や画像の差し替え手順をひと通り実践してみたい方は、「【初心者向け】これだけ見れば絶対できる!WordPressでホームページを作成する手順」で操作の流れを確認してみてください。
ホームページの仕組みや運営について学ぶための本をいくつか紹介します。どれも一気に読み切る必要はなく、業務の合間に少しずつ目を通す使い方で十分です。
「集客のためにSEO対策をしたい」と考えても、何から手をつければいいか分からないという相談は非常に多いです。難しい専門知識がなくても、以下の項目は着任後すぐに一人で確認・着手できます。
| 項目 | 確認・着手のポイント |
|---|---|
| タイトルタグ | 各ページの見出し(30文字前後が目安)に、地域名+業種・サービス名を入れる。「〇〇区 △△工事」のように検索されそうな言葉を含める |
| メタディスクリプション | 検索結果に表示される120文字前後の説明文。ページの内容と、読んだ人が得られるメリットを簡潔に書く |
| 見出し(H1〜H3)の構造 | 1ページに大見出し(H1)は1つだけ。中見出し(H2)・小見出し(H3)が階層的に整理されているか |
| Googleビジネスプロフィール | 店舗・事業所がある場合は登録・情報更新をしているか。地域名で検索されたときの表示に直結する |
| Google Search Console | 未登録なら最優先で登録。どんな検索語句で表示・クリックされているかが分かり、以降の判断材料になる |
これらはページを作り直さなくても、既存ページの設定変更だけで着手できる項目です。まずはトップページと主要な下層ページ数枚から見直してみてください。より体系的な進め方は「個人や小規模ビジネスがウェブサイト開設したら、まずやるべきSEO対策」で詳しく解説していますので、あわせて確認してみてください。
新任のホームページ担当者から実際によく相談される悩みと、その対処法をまとめました。最初からすべて自力で解決しようとせず、「よくあること」と知っておくだけでも気が楽になります。
| よくある悩み | 対処のヒント |
|---|---|
| 更新したはずなのに内容が反映されない | ブラウザやサーバー側にキャッシュが残っている可能性大。まずはブラウザのスーパーリロードを試す |
| 誰にログイン情報を聞けばいいか分からない | ドメイン取得業者・サーバー会社の請求書に管理会社の連絡先が記載されていることが多い |
| 問い合わせが全然来ない | アクセス数自体が少ない可能性がある。まずは前章のSEO基本チェックリストから着手する |
| 専門用語が分からず制作会社との会話についていけない | 分からない用語はその場で聞き返して問題ない。分かったふりが一番危険 |
ホームページ運営は一人で全てをこなすのは難しいこともあります。
専門知識を持った人や業者に協力を依頼することで、より効果的なサイト運営が可能になります。
外部に依頼する場合、どんな基準で依頼先を選べばいいか迷う方も多いはずです。
制作会社とフリーランスの違いや選び方のポイントは「ホームページ制作を依頼する人向け!ホームページ制作の依頼先選び方ガイド」にまとめていますので参考にしてください。
何から手をつければいいか迷わないよう、着任からのおおまかな進め方を整理しました。
あくまで目安なので、会社の状況に合わせて調整してください。
| 期間 | やること |
|---|---|
| 1週目 | 管理画面ログイン情報・契約状況の確認、前任者からの引き継ぎ |
| 2〜4週目 | サイトの目的整理、基本知識の学習、管理画面の操作に慣れる |
| 2ヶ月目 | SEO基本チェックリストに着手、Search Consoleの数字を毎週チェックする習慣づけ |
| 3ヶ月目 | 必要に応じて外部パートナーの選定、社内への定期報告の仕組みづくり |
3ヶ月経った時点で「うまくいっているか」を判断する材料としては、Search Consoleの表示回数・クリック数が着任時より増えているか、問い合わせ件数に変化があるか、の2点をまず見てみてください。数字が動いていなくても焦る必要はありません。SEOの効果が数字に出るまでには、一般的に3ヶ月〜半年ほどかかることが多いためです。
ホームページ担当になったからといって、最初から全てを完璧にこなす必要はありません。
まずは自社サイトの現状を把握し、基本的な知識を学びながら、社内外のリソースを活用して少しずつスキルを身につけていきましょう。
継続的な学びと実践を通じて、一人前のホームページ担当者を目指してください。
サイトの土台が整ってきたら、次の段階として「デザインの見た目」だけでなく「訪れた人がどう感じ、どう行動するか」という顧客体験(CX)の視点を意識してみるのもおすすめです。AIで誰でも一定水準のホームページが作れるようになった今、差がつくのはこうした体験の細部だったりします。詳しくは「AIで見た目が均一化する時代に、差がつくのは「顧客体験」」でも触れています。
もちろん、社外から協力者を募るのも効果的です。特にフリーランスの立場であれば、ウェブ担当者としても立ち回れます。
貴社が選ばれる理由を、一緒につくらせてください。
貴社のサービスを通じて、お客様にどんな体験をしてもらいたいか
「理想の顧客体験シーン」を描き、様々なデザインを展開していきます。
まずはお気軽にご相談ください。