ホームページ制作を依頼する前に、ご自身のビジネスについて整理しておくと、打ち合わせがスムーズに進むだけでなく、出来上がるホームページの質そのものが変わってきます。
20年ほどホームページ制作に携わってきた実感として、事前準備がしっかりしている案件ほど、手戻りが少なく、公開後の反響も良い傾向にあります。
逆に「とりあえず作ってから考えよう」という進め方だと、途中で方向性が二転三転したり、公開してから「思っていたのと違う」となったりしがちです。
この記事では、依頼者側が事前に考えておくべきこと・準備しておくべきことを、実務でよく使われる整理の仕方に沿って具体的にまとめます。
まずはビジネスの内容を簡潔に説明できるように準備しましょう。
具体的には、どのような商品やサービスを提供しているのか、業種は何か、ビジネスの規模などを整理します。
「一言で言うと何屋さんか」を先に決めておくと、ホームページ全体のトーンがぶれにくくなります。
ビジネスの歴史や創業の経緯についても共有しましょう。
これにより、ビジネスの背景や理念が伝わり、制作者がホームページに込めるべきストーリーを理解する助けになります。
長く続けてきた実績や、始めたきっかけのエピソードは、そのままホームページの「代表挨拶」や「私たちについて」ページの素材になります。
ターゲットとなる顧客層を明確にすることも重要です。
年齢層、性別、地域、趣味嗜好などの情報を整理し、どのような顧客を主にターゲットとしているのかを伝えます。
ここが曖昧なままだと、デザインも文章も「誰にでも当てはまるけれど、誰の心にも残らない」ホームページになりがちです。
下の表のような形で、簡単にで良いので書き出してみることをおすすめします。
| 整理する項目 | 書き込み例(美容室の場合) |
|---|---|
| 年齢層・性別 | 30〜50代の女性が中心 |
| 地域 | 店舗から自転車・徒歩で通える範囲 |
| 今、困っていること・悩み | 白髪や乾燥が気になり始めた、自分に合う美容師が見つからない |
| ホームページに来る前の行動 | Googleマップの口コミやInstagramを見て比較検討している |
| ホームページで確認したいこと | 料金、施術内容、担当美容師の雰囲気、予約のしやすさ |
競合他社のホームページやビジネスモデルについてもリサーチし、制作者に共有しましょう。
競合との差別化ポイントを明確にすることで、自社の強みを活かしたホームページを作成しやすくなります。
競合サイトを見るときは、次の3つの視点でチェックしておくと、打ち合わせで具体的な要望が伝えやすくなります。
ビジネスの将来像や目標についても話し合いましょう。
今後の展開や成長戦略を踏まえて、ホームページに求める機能やデザインも変わってきます。
例えば「将来的にオンライン販売も始めたい」といった計画があるなら、最初の設計段階で共有しておくことで、後から作り直す手間を減らせます。
ここまでの「メイン顧客について」「ビジネスの成り立ち」の整理は、実は顧客体験デザイン(CX)の考え方とも重なります。
顧客体験デザインとは、お客様にどんな時間を過ごしてほしいかを、機能や見た目を決める前に先に描いておく考え方です。特別な業種だけの話ではなく、日常の中にもその実例はたくさんあります。
ホームページ制作の依頼前にメイン顧客のことを言葉にしておく作業は、まさに「お客様にどんな体験をしてほしいか」を考える最初の一歩です。
ここを丁寧にやっておくほど、後の工程(デザイン・文章・導線設計)がぶれにくくなります。
※身近な例から顧客体験デザインの考え方を知りたい方は、あなたの身近にある「顧客体験デザイン」― 有名チェーン店にみられる実例もあわせてご覧ください。
次に、なぜホームページが必要なのかを明確にしましょう。
例えば、新規顧客の獲得、ブランドの信頼性向上、オンライン販売の強化など、ホームページを通じて達成したい目標を整理します。
これにより、制作者が最適なサイト設計を提案しやすくなります。
※「ターゲット」と「ゴール」の設定方法をより詳しく知りたい方は、失敗しないホームページ制作「ターゲットとゴール設定」編で具体的な業種別の例を紹介していますので、あわせてご確認ください。
予算の設定も重要なステップです。
あらかじめ予算の上限を決めておくことで、制作者との話し合いがスムーズになります。
また、予算に応じた最適なプランを提案してもらうためにも、具体的な金額を共有することが大切です。
予算感がまだつかめない場合は、料金ページで目安をご確認いただくか、お問い合わせから気軽にご相談ください。
どのようなデザインをイメージしているかを具体的に伝えましょう。
参考になる他社のホームページや、好きなデザインの例をいくつか用意しておくと、打ち合わせがぐっとスムーズになります。
カラースキーム、レイアウト、フォントなど、細かい要望も伝えることで、満足のいくデザインに近づけます。
ホームページのURLとなるドメインは、ビジネスの顔とも言えます。
既に希望するドメインがある場合は、その取得を検討し、制作者に伝えましょう。
まだ決まっていない場合は、制作者と相談しながら決めていくのも一つの方法です。
ホームページを公開するためには、レンタルサーバーの契約も必要です。
既に契約している場合は、その情報を制作者に共有しましょう。
※ドメイン取得やサーバー契約、SSL設定など技術的な準備の具体的な手順は、失敗しないホームページ制作「制作準備編」で詳しく解説していますので、そちらもご参照ください。
ホームページに掲載する写真も事前に準備しておきましょう。
高品質な写真は、サイトの印象を大きく左右します。
プロのカメラマンに依頼するのも良いですが、コストを抑えたい場合は、スマートフォンで撮影した写真でも構いません。
ページごとに、最低限どんな写真があると良いか、目安を挙げておきます。
| ページ | 準備しておきたい写真の例 |
|---|---|
| トップページ | お店・オフィスの外観、雰囲気が伝わるメイン写真 |
| サービス・商品紹介 | 提供中のサービスや商品がわかるカット |
| 代表挨拶・スタッフ紹介 | 顔がわかる写真(表情が柔らかいもの) |
| 店舗・オフィス紹介 | 内観、入口、待合スペースなど来店前にイメージしたい箇所 |
最後に、ホームページに掲載するテキストを準備します。
ビジネスの紹介文や商品・サービスの説明、お客様の声など、必要なコンテンツを整理し、わかりやすくまとめます。
SEO対策を考慮したキーワードの選定も重要です。
写真もテキストも、ホームページの構成が固まってから準備しても間に合うことが多いので、準備が難しい場合はその旨を先に制作者に伝えておけば問題ありません。
| 確認項目 | チェック |
|---|---|
| 自社のビジネス内容を一言で説明できる | □ |
| メイン顧客の年齢層・悩み・行動をイメージできている | □ |
| 競合サイトを3件以上見て、良い点・物足りない点を挙げられる | □ |
| ホームページで達成したい目標(ゴール)が明確 | □ |
| 予算の上限を決めている | □ |
| 参考にしたいデザインのサイトを用意している | □ |
| 希望するドメイン名を考えている(未定でも可) | □ |
※打ち合わせの場でさらに具体的に確認しておきたい項目は、ホームページ制作の打ち合わせで確認すべき10の項目|発注前に知っておきたいポイントにまとめていますので、あわせてご覧ください。
ホームページ制作を成功させるためには、事前の準備が重要です。
ご自身のビジネス、メイン顧客、競合について整理し、ホームページの必要性や予算、デザインのイメージを明確にしましょう。
ドメインの取得やレンタルサーバーの契約、写真やテキストの準備も、早めに動き出せると安心です。
ここで整理した内容は、そのまま制作者との最初の打ち合わせ資料になります。
しっかりと準備を行うことで、コミュニケーションがスムーズになり、期待に応じたホームページが完成しやすくなります。
準備の段階から相談したいという方は、お問い合わせからお気軽にご連絡ください。
貴社が選ばれる理由を、一緒につくらせてください。
貴社のサービスを通じて、お客様にどんな体験をしてもらいたいか
「理想の顧客体験シーン」を描き、様々なデザインを展開していきます。
まずはお気軽にご相談ください。