ウェブサイトの目的(ゴール)の作り方

ホームページ制作

ホームページやLPを作るとき、「目的を明確にしましょう」とよく言われます。
でも、そもそも“目的”ってどうやって決めればいいの?
そう悩む方は多いと思います。

  1. ビジネス上の目的 — 売上・集客・採用など、事業としてのゴール
  2. ウェブサイト上の目的 — サイト上で達成すべき行動(お問い合わせ・購入など)

この記事では、後者の「ウェブサイト上の目的」を
実際に作る手順(=定義 → 絞り込み → 可視化)にフォーカスして解説します。

1. まずは「目的を作る前提」を理解しよう

ホームページ制作を始めるとき、「まずデザインを決めよう」「文章をどうしよう」と考えてしまいがちですが、実はその前に最も大切なのが目的を決めることです。

なぜ目的が必要なのか

目的がないままサイトを作ると、方向性があいまいになり、見た目は整っていても「誰のためのサイトなのか」「何を達成するサイトなのか」が分からなくなってしまいます。

制作する側で困ることといえば:

  • どんなデザインにすべきか判断できない
  • コンテンツの優先順位がつけられない
  • 成果(効果)が出ているのか検証できない

つまり、目的はサイト制作の「設計図」そのもの
目的が明確であれば、判断に迷う場面でも「この目的に沿っているか」で決められるようになります。

公式サイトとLPで目的は異なる

ここで重要なのが、同じ企業のホームページでも、ページによって目的が違うという点です。

  • 公式サイト(コーポレートサイト):信頼・理解・情報提供
  • LP(ランディングページ):アクション促進・即時成約

公式サイトは「会社の信頼を積み上げる」ことが目的で、LPは「契約してもらう」ためのページです。

つまり、同じビジネスでも、目的を誤ると伝えたいことがズレてしまう
その結果、ユーザーが離脱し、成果が出にくくなるのです。

2. ウェブサイト上の目的を作る3ステップ

Step1. 「理想の結果」を書き出す

まずは感覚でいいので、「このサイトからどんな成果が出たらうれしいか」を言葉にしてみましょう。

例:

  • お問い合わせが毎月10件来る
  • ECサイトで月50件売れる
  • 無料相談が週に3件入る

ここでは数字が多少曖昧でも構いません。
重要なのは、結果のイメージを可視化することです。

Step2. その成果につながる「ユーザーの行動」を定義する

次に、成果を生むためにユーザーが起こす具体的なアクションを書き出します。

成果ユーザーの行動(CV)
問い合わせが増えるフォーム送信・電話クリック
商品が売れるカート投入・購入完了
認知を広げるSNSフォロー・メルマガ登録

これがウェブサイト上の目的になります。
「フォーム送信」や「購入」は単なる結果ではなく、目的に直結する行動なんです。

Step3. 行動を起こす導線を設計する

最後に、その行動を起こしてもらうための導線を整理します。

目的導線例
問い合わせサービスページ→CTAボタン→フォーム
資料請求トップ→事例ページ→資料請求リンク
購入LP→商品比較→購入ボタン

導線を考えるときは、「訪問→理解→行動」の流れを意識する。
迷わずゴールへ誘導できるページ構成が目的設計です。

3.目的を決めると、制作は驚くほどシンプルになる

  • 「このボタンは何のためにあるのか?」が説明できる
  • 「どんな人に見てほしいのか?」が共有できる
  • 「成果が出ているか?」をデータで判断できる

目的が明確になれば、全員が同じ方向を向けます。
これこそが、成果につながるデザイン・構成の根幹です。

まとめ:目的は「作る」もの

ウェブサイトの目的は、自然に決まるものではありません。
意識して「定義」し、「書き出し」、「可視化」することで初めて形になります。

Step1:理想の結果を言語化する
Step2:ユーザーの行動を定義する
Step3:導線を設計する

この3ステップを踏むだけで、あなたのサイトはなんとなく作ったから、目的を持って成果を出すへ変わります。

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PROFILE

本間智久
MAMEプロダクションという屋号で、フリーランスのウェブデザイナーとしてお仕事しています。
 
広告や販促物のグラフィックデザイナーを務めた後、求人サイト運営会社にてウェブデザイナーとして勤務。
サイトの運営、リニューアル、特集コンテンツのディレクションや作成、SEO内部施策などの業務を担当。
2012年に独立。
 
趣味は、テレビゲームと酒場巡り。