「SNSをやった方がいいとはわかっている。でも、何を投稿すればいいのか、続けられるかどうか自信がない」——ホテル・旅館の担当者の方から、よくこんな声を聞きます。
SNSは直予約を増やすための有効な手段ですが、「とりあえずやってみる」では長続きしません。
ウェブデザイナーとして20年、多くの宿泊施設のウェブ集客・制作を見てきた経験から言うと、うまくいっている施設には共通した考え方があります。
今回はその考え方を、実践的な形でお伝えします。
OTAをやめてSNSで集客を、という話ではありません。
OTA(じゃらん・楽天トラベルなど)は検索流入が強く、まだあなたの施設を知らないお客様に出会うための場所として今も有効です。
一方SNSは、一度泊まって気に入ってくれたお客様や、投稿を見て興味を持ってくれた方と、継続的な関係を築くツールです。
フォローしてもらえれば、次の旅行の際に「あそこ、また行きたいな」と思い出してもらえる。その積み重ねが、OTAを介さない直予約につながっていきます。
OTAで新規客を獲得し、SNSでファン(リピーター)を育てる。この役割分担を最初に決めておくだけで、SNSに何を投稿すべきかがぐっと明確になります。
SNS運用が途中で止まってしまう施設に共通しているのは、ネタ切れです。
最初は意欲があっても、日常業務の中で投稿内容を考える余裕がなくなり、気づけば更新が止まっている。
解決策はシンプルで、「投稿のルールを決めてしまうこと」です。
このように曜日ごとにテーマを決めておけば、「今日は何を投稿しよう」と悩む必要がなくなります。
週3回の投稿でも、半年続ければ立派なアカウントに育ちます。
プロに撮影を頼まないと、見栄えが悪くてSNSに出せないと思っていませんか?
スタッフがスマホで撮った料理の写真、窓から見えた朝の景色、仕込み中の厨房など、リアルな日常のほうが、SNSでは反応が良いことが多いです。
少し手ブレていても、リアルな日常が伝われば、コメントやいいねが集まりやすい。
SNSのアルゴリズムも、エンゲージメント(反応の多さ)を重視します。
まずは気負わずに、スタッフのスマホで撮った写真から始めてみてください。
「温泉が気持ちいいです」「お料理が自慢です」
これは、いろんな施設が言っていることで、SNS内には埋もれてしまいます。
差別化のカギは「固有名詞と具体性」。
×「地元の食材を使っています」
◎「隣町の○○農園さんから今朝届いたトマトで、今夜のサラダを作りました」
仕入れ先の農家さんの名前、地元の漁港、スタッフが地元出身であることなど、その施設ならではの背景こそが、読んだ人の記憶に残ります。
自分たちのことを自分で語るより、お客様の声や体験を紹介するほうが信頼性が上がります。
宿泊者がSNSに投稿してくれた写真やコメントを(許可を得た上で)シェアしたり、「先日ご来館のお客様から、こんなお声をいただきました」という形で紹介するのも効果的です。
また、「このお部屋からの景色が好きで毎年来ています」というリピーターのエピソードは、新規のお客様にとっても強い動機になります。スタッフが実際に聞いたお客様の声を、そのまま言葉にして投稿してみてください。
SNSで直予約を増やすための近道はありません。
ただ、続けている施設と続けていない施設では、半年後・1年後に大きな差が生まれます。
今日できる第一歩は、「投稿する曜日とテーマを1つ決めること」。それだけで十分です。完璧な写真も、バズる文章も、最初から必要ありません。
OTAへの手数料を少しずつ自分たちの収益に変えていく——その積み重ねを、ぜひ始めてみてください。
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