1. 決済手段の選定(審査には時間がかかる)
今はターゲットに合わせて決済手段を選ぶ時代です。
- 決済手段:クレジットカード、スマホ決済(PayPayなど)、あと払い(Paidyなど)。
- 審査のタイムラグ:決済代行会社の審査には2週間〜1ヶ月ほどかかります。サイト完成後に申し込むのでは遅すぎます。
- 手数料の計算: 決済手数料(3.5%前後)だけでなく、振込手数料や月額費用を原価に組み込んでいますか?
2. 物流・送料の設計
「一律料金」は大手の手法。小規模ECこそ、ここを緻密に計算すべきです。
- 送料の設定:商品のサイズごとに送料を設定します。さらに2つ購入した場合の送料も決めないとなりません。
- 配送業者の契約: どの業者と契約し、梱包サイズをどう抑えるか。
- 送料無料のライン: 「○円以上で送料無料」を設定するなら、平均客単価と利益率を計算し、赤字にならないラインを冷徹に弾き出してください。
- 梱包資材の確保: 商品を何に入れて送るのか。資材の購入コストと、それを保管する「場所」の確保も忘れてはいけません。
3. キャンセル・返品ルールの策定
ここが最も「めんどくさい」ですが、曖昧にすると利益が吹き飛びます。
- キャンセルの期限: 「発送準備に入った後はキャンセル不可」など、どこで線を引くかを決めます。
- 返金手数料の負担: お客様都合のキャンセルの場合、決済手数料や振込手数料をどちらが負担するか。明記がないと、キャンセルされるたびに数百円ずつあなたが損をします。
- 返品特約: ネット通販にクーリング・オフは適用されませんが、特約(ルール)を正しく記載していないと「いつでも返品可能」とみなされるリスクがあります。
4. コンプライアンス(法的義務)の対応
「知らなかった」では済まされない法律の領域です。
- プライバシーポリシーや利用規約の作成: SSL化(https)は当然として、顧客データをどう守るかを明文化しなければなりません。
- 住所・電話番号の公開: 運営者の情報を晒す覚悟があるか。自宅住所を避けたいなら、バーチャルオフィスの契約などの事前対策が必須です。(特定商取引法)
- 2022年改正特商法への対応: 注文確定直前の画面で表示すべき項目が厳格化されました。テンプレのコピペではなく、正しく表示されているか確認が必要です。
5. 通知メールの文章作成
サイトは「公開した日が始まり」です。
- 自動送信メールの文面: 注文完了、発送完了、お問い合わせなど、自動で送信されるメールの文章を作成する必要があります。
最後に:ECサイトは「お店」である
ECサイト構築は、単なるホームページ制作ではありません。「物流」と「決済」と「法務」が絡み合う、立派な店舗経営です。
「めんどくさい作業」を後回しにする人は、必ずどこかで足元をすくわれます。デザインに凝る前に、まずはこれらの土台をしっかり固めてください。
時代が変わっても変わらないのは、**「お客様は、安心できるお店からしか買わない」**という事実です。